お子さんの「風邪」ってどんな病気?原因と治療法についてわかりやすく解説
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お子さんがくしゃみや咳をしていると、「風邪かな?」と心配になりますよね。今回は、小児科でよく見られる「風邪」について、症状や原因、治療法をわかりやすく解説します。
風邪とは?
「風邪(かぜ)」とは、以下のような鼻やのどを中心とした症状に加え、全身にもさまざまな症状が現れる状態を指します。
- くしゃみ・鼻水・鼻づまり
- のどの痛み
- 咳・痰(たん)
- 発熱・頭痛・全身のだるさ(倦怠感)
- 食欲不振・嘔吐・下痢(胃腸症状)
お子さんの場合、大人よりも症状が強く出ることも多く、注意が必要です。
風邪の原因は?
風邪の主な原因は「感染症」です。その約8割はウイルスによるもので、残りの2割ほどが細菌などによる感染です。
- ウイルス感染:ライノウイルス、RSウイルス、インフルエンザウイルスなど
- 細菌感染:溶連菌(ようれんきん)による咽頭炎、肺炎、尿路感染症など
風邪の治療方法について
ウイルス性の風邪の場合
ウイルスが原因の風邪には、「風邪を治す特効薬」はありません。そのため、小児科では以下のような対応を行います。
- 熱・咳・鼻水などのつらい症状を和らげる薬(対症療法)を処方
- 水分補給や食事のサポートで体力を維持
- しっかりと睡眠をとって、お子さん自身の免疫力で回復を促す
※薬は症状を軽くするためのもので、風邪ウイルスを直接やっつけるものではありません。
細菌感染が疑われる場合
以下のような症状や診察・検査結果から細菌感染が疑われる場合には、抗生物質(抗生剤)を使って治療します。
- 溶連菌による化膿性(かのうせい)咽頭炎・扁桃炎
- 細菌による気管支炎や肺炎
- 鼻やのどのウイルス感染からの二次感染(痰が出せずに肺炎になるなど)
- 尿路感染症や菌血症など
小児科医の役割とは?
小児科では、お子さんの風邪がウイルスによるものか、細菌感染など他の病気が隠れていないかを見極めることがとても大切です。
そのうえで、
- 重症化を防ぐための検査や処方
- 必要なときだけ抗生剤の使用
- 多くの場合は、症状を和らげて回復を助けるお薬を処方
といった適切な治療を行います。
まとめ
お子さんの風邪は多くが自然に治りますが、「ただの風邪」と思っていたら実は他の感染症だった…」ということも少なくありません。
症状がつらい時や、発熱が長引くとき、ぐったりしているときなどは、早めに小児科を受診しましょう。
お子さんの健康を守るためにも、年中無休診療のあんどこどもクリニックがお手伝いします。